◆トップ自らが、「不当な要求には絶対応じない」という基本方針と姿勢を示し、毅然とした社風を構築していく。
◆担当者が気楽に報告できる雰囲気作りを行う。
◆あらかじめ対応責任者、補助者等を指定しておき、対応マニュアル、通報手順等を定めておく。
◆対応責任者は、組織を代表して応対に当たることから、組織としての回答を準備しておく。
◆応対する応接室を決めておき、録音、撮影機器等をセットしておくとともに、暴力追放ポスターや責任者講習受講修了書等を掲げておく。
◆暴力団等反社会的勢力を排除する根拠として、
○暴力団等反社会的勢力とは取引しないこと
○取引開始後反社会的勢力と判明したなら、解約すること
などの内容が盛り込まれた暴力団排除条項を契約書や約款等に導入しておく。
◆警察や暴力追放運動推進センター、弁護士等との連携を保ち、事案の発生に備え担当窓口を設けておく。
受付係員又は窓口員は、来訪者の氏名等の確認と用件及び人数を把握して、対応責任者に報告し、応接室等に案内する。
落ち着いて、相手の住所、氏名、所属団体名、電話番号を確認し、用件の確認をすること。代理人の場合は、委任状の確認を忘れないように。
素早く助けを求めることができ、精神的に余裕をもって応対できる場所(自社の応接室)等の管理権の及ぶ場所。暴力団等の指定する場所や、組事務所には出向かないこと。やむをえず出向かざるをえない時は、警察に事前・事後連絡をする。
相手より優位に立つための手段として、可能な限り相手より多い人数で応対し、役割分担を決めておく。
可能な限り短くすること。最初の段階で「何時までならお話を伺います」などと告げて応対時間を明確に示すこと。応対時間が過ぎても退去しない場合は、不退去罪での被害届を出す旨を告げ、警察へ連絡する。
暴力団員は、巧みに論争に持ち込み、応対者の失言を誘い、又は言葉尻をとらえて厳しく糾弾してきます。「申し訳ありません」、「検討します」、「考えてみます」などは禁物です。
暴力団は「一筆書けば許してやる」などと詫び状や念書等を書かせたがりますが、後日金品要求の材料などに悪用します。また、暴力団員等が社会運動に名を借りて署名を集めることがありますので署名や押印は禁物です。
いきなりトップ等の決裁権を持った者が応対すると、即答を迫られますし、次回以降からの交渉で「前は社長が会った。お前ではだめだ。社長を出せ、社長が会わない理由を言え」などと喰ってかかられます。
暴力団員の応対は、組織的に実施することが大切です。相手の要求に即答や約束はしないことです。暴力団員は、企業の方針の固まらない間が勝負の分かれ目と考えて執拗に、その場で回答を求めます。
湯茶を出すことは、暴力団員が居座り続けることを容認したことになりかねません。また、湯飲み茶碗等を投げつけるなど、脅しの道具に使用されることがあります。歓迎するお客さんではありませんので、接待は不要です。
電話や面談の応対内容は、犯罪検挙や行政処分、民事訴訟の証拠として必要です。相手に明確に告げて、メモや録音、ビデオ撮影をする。
不要なトラブルを避け、受傷事故を防止するため。平素の警察、暴追センターとの連携が早期解決につながります。